■
★
■
★
94’ワールドカップ・アメリカ大会
★
■
★
■
二大陸以外での最初のワールドカップ
この大会は暑さの影響もありとにかく引いて守ってカウンターという
省エネサッカーが主流というファンにとって有り難くない状況がかなり顕著
な大会でした。
コカイン使用で出場停止開けのマラドーナは大会直前のリハビリに猛烈な
ハードトレーニングをし、全盛期ほどではないものの流石と唸らせるプレーを
見せた。
しかしドーピングが発覚し出場停止となりチームは精神的にも大きな
ダメージを受け覇気のないプレーで敗退。
そんな中でも快足ドリブラー、オルテガの切れのあるプレーは将来性を
感じさせた。
前回大会に続いて10番不在の王国ブラジル。
イタリアでは今度京都に来るシーラス、そしてこの時のライーは全くといって
良い程使えなかった。
ただ、前回のツートップ”カレッカ&ミューレル”より強力な”ベベット&ロマーリオ”
が居たというのが優勝の大きな要因でしょう。
彼らの最大の特徴は狭いスペースで勝負できるという点です。
こういったFWが日本からも出てきて欲しいものだ。
レオナルド、ジョルジーニョ、ドゥンガ、ジーニョと4人もの世界チャンピオンの
レギュラーが在籍したJ-リーグって・・・・
優勝候補筆頭と言われたコロンビアの一次リーグ敗退そしてエスコバルの死
大会随一のタレントを揃えた彼らは明らかにホスト国アメリカをなめていた。
テクニックでかわせるものだからみんなが持ちすぎ、アメリカに守りのリズムを
与えてしまい、今度は自分たちが焦り、結果負ける。 という実に子供じみた
試合をやって見せた。
こういうところが一流国との差なのかも知れない。
しかしvsアメリカ戦で自殺点を入れてしまったDFエスコバルが自国に戻り
射殺されてしまったというニュースを聞いた時はやるせなさと同時に「やっぱり」
という思いもあった。
国の軍隊より麻薬密売組織の武器の方が最新式で充実しているという程治安が
最低なこの国では、サッカーは勿論賭の対象であり祖国の勝利に賭けた者は
少なくなかっただろう(無論マフィアも例外ではない)予想外の敗戦、
その結果を導き出したチームの不甲斐ない戦い、そういった諸々の不満の
格好のターゲットとされてしまったのだろう。
オランダはいつものお家騒動をやってくれた。ただ今回は大会前。
そしてグーリットがアメリカのピッチに立つことは無かった。
一番見たかったタレントだったのに・・・
コロンビアと同じくこの国も優勝を狙えるだけのタレントは揃っていた。
だが詰めが甘い、ベルカンプは確かな才能を示したがブラジルの最強
ツートップの決定力の前に涙をのんだ。
ちなみにこの試合(ブラジルvsオランダ)は大会ベストゲームではないかな?
ルーマニア、スウェーデン、そしてブルガリアがちょいとした新鮮さを
吹き込んでくれた。
ルーマニアにはハジという素晴らしいゲームメーカーが、スウェーデンには
テルン、シュバルツ、ブロリン、ダーリンと各ポジションにタレントを揃え
世代的にもピークの年だった。これはブルガリアにも言えた。得点王となった
ストイーチコフを筆頭にタレントを揃え準々決勝ではドイツを破ってベスト4
まで進んだ。
ナイジェリアは最も鮮烈だった。
このアフリカ最強チームの身体能力は何なのだろう。
ややダーティーな守備も何をするんだか分からない攻撃もベースはその卓越
した身体能力なのだ。
彼等はヨーロッパのクラブで戦術を覚え、未熟ながらも戦術には進歩が
見られたこのチームははっきり言って列強からすれば最もやりにくい
相手の一つなのだろう。
続きはまた今度
戻る
このPageに掲載されている画像その他のDataを許可無く使用・転載する事を禁じます.
(C)1998 Setagaya Manga Factory.All rights reserved.