11月26日
本来なら”サッカー”の所に書くべきネタなのかも知れないが
最近この”散文”をサボっていることもありるからこっちに書こう。
本来なら今日から仕事だったのだが急遽一日始まりが伸びてしまったので
「サッカーでも観に行こうかな」と思いついたのが昨夜。
そのためにはいつもより早めに寝るためにさっさとインターネットを切った。
そして絵の練習をしていたのだがこれがなかなか上手く行かず時間ばかりが
過ぎてゆく…
もう少しもう少しとやっていると気がついたら既に外は明るく時計を見ると
何と十時!
「今から寝たら絶対に起きれない」と頑張って起きてることにした。
が、こうなると急激に眠気が襲ってくる。
普段は朝方に眠って昼過ぎに起きるという実に不健康な生活をしている
のだが、今まさに最も深い眠りに陥っている時間帯である。
一度集中が切れるともう駄目である。
絵を描く気力なんかどっかに吹っ飛んでしまった。
これからのテーマはいかにしてサッカーを観戦するかである!
読みかけの小説を読んでみようとも思ったが頭がぼーっとして
とてもじゃないが読んでられない。
こんな時最強の時間つぶしは…
そう、Windowsに標準で付いているゲーム”フリーセル”だ!
この単純だがはまるゲームはかつて何度も睡眠時間を削られ何度となく
そのあまりの危険性から削除しているゲームだ!
作戦は成功し、確かにどんどん時間は過ぎていったが眠気はどんどん増し
頭はボーっとし、昼を過ぎた頃からは気持ち悪くさえなってきた。
「もう駄目だ、寝る!」と何度思ったことだろう。
昨夜、友人の伝言板に「明日はJリーグ最終戦観に行ってくるぜ!」と
書き込んでいなければ間違いなく私は寝ていただろう。
何度テレビ観戦で我慢しようと思ったことだろうか。
確かにウチのテレビは写りが極端に悪いが競技場に行くよりは時間が
節約できる。
あの時計を見た十時に寝ればキックオフの3時まで約5時間も眠れたのだ
……全てはもうあとの祭りなのだが。
最終戦で一位と二位のチームの対決、そして勝った方が優勝なんて
ドラマチックなシチュエーションなんて滅多にないだろう。
事実これまでで初めてのことだし、何よりもその片一方のチームは
我がアントラーズなんだからこれは観に行かなければ!
鹿島スタジアム折角ウチから一番近い国立競技場でやってくれるんだし。
てなことで観戦に行くことにしたのだが一つ大いなる不安があった。
さすがこれだけドラマチックなシチュエーションだけあって前売りの
チケットは売り切れたという。
こんなことはかつてのJリーグバブルだった頃以来のことである。
つまりチケットの値段が高騰してのではないだろうかという不安である。
昨夜急に思い立ったことであるから当然チケットなんか買っていない。
私は誰かと行くときかトヨタカップとか代表の試合といった人気の
試合意外は前売り券なんか買わない。
今のJリーグの試合、特に私がよく行く国立の試合なら現地でダフ屋から
買っても別に問題は無い。というより定価以下の値段で買えることも
珍しくないぐらいなのだ。
当然連番の席なんてものは望めないので一人で観戦するときにしか
使えない手なのだが。
コートを着て家を出ると外は予想外に暖かかった。
コートが無くても大丈夫なんじゃないかとも思えるほどだ。
が、帰りは絶対に冷えると思うので暖かくしていかないと。また風邪を
引いたら洒落にならない。
ぼーっとした頭で駅に向かう。
決戦に向かう高揚感を感じる程まだ脳味噌は回っていない。
それどころか電車に乗ると人いきれで気持ち悪くなってきた。
マジで吐きそうなほどに…
そんな酷い状態でフラフラと千駄ヶ谷に着いた。
確かに凄い人だが予想よりは多くない。
チケットは完売しているという話だから満員になるはずなのだが
トヨタカップや代表の試合よりは少なく感じる。
気のせいかな?
さっそくダフ屋と交渉である。
相場があまりに高かった場合は家に帰ってテレビで、もしくは新宿辺りの
電気屋ででも観ようかと思っていたから強気である。
最初に話しかけてきたときは定価五千円のSS席を二万円とかふっかけて
きたので相場がそんなになっているのならとっとと帰ろうかなぐらいに
思った。
確かにどのダフ屋もチケットをあまり持っていない。
一、二枚とか全く持っていなかったり・・・・
ダフ屋 「予算いくら一万円ぐらい?」
私 「二万とかそんなのお話にならない、せいぜい五,六千円だよ」
ダフ屋 「ちょっと待って、今安いチケット持ってくるから」
と言って仲間のところに走っていく
そして持ってきたのは定価二千円の自由席
私 「これいくら?」
ダフ屋 「六千円」
私 「この席で六千円だったらいらない」と言って立ち去ろうとすると
ダフ屋 「あ、じゃあさっきのヤツ七千円でいいから」
で、交渉成立。
まー二千円増しならいいか。
やっぱりサッカーは良い席で観たいからね。
スタジアムに入ってびっくりした。
試合開始約二十分前でスタジアムはほぼ満員!
こんな光景は代表の試合かトヨタカップでしかお目にしていない。
バブルの頃のJリーグはこうだったのかもしれないが、あの頃私は
チケットが手に入らず殆どテレビ観戦だったのだ。
私がJリーグを観るときは何か特別な理由でもなければ必ずそこそこ
以上のカードの時なので最低でも国立競技場の六割以上は埋まって
いるのだが、やはり満員のスタジアムというのは空気が濃密な感じが
していいものだ。
一応アントラーズのホームゲームと言うことなのだが、地理的には
柏の方が近いためかサポーターの数も丁度五分五分といった感じである。
そして運のいいことに私のチケットはアントラーズサイドだった。
間もなく試合は始まった。
両チームとも主力に怪我や出場停止といったこともなく間違いなく
ベストメンバーである。
やはりこういった大一番ではお互い最高のチーム状態で戦う姿を
観たいからね。
風もなくこの季節としては暖かく芝の状態も良さそうである。
つまり全てにおいて最高のかんきょうなのである。
とにかく両チームとも守備の意識が高く、中盤での潰し合いが続く
なかなかペナルティーエリアまでボールを運ぶことが出来ない。
そんな中で光るのは柏の明神である。
本当にポジショニングが良くて「このパスが通れば鹿島チャンス!」
というボールをことごとくカットしているのが彼である。
そして北島、黄のツートップの力強さと二列目の飛び出しよって
前半は柏がリズムを掴んだ。
そんな中でも光ったのは鹿島の左サイドバック相馬であった。
攻守に気の利いたプレーを見せ、何で彼が日本代表でないか
不思議に思えるほどである。
そういえば98年にW杯観戦に行ったときバルセロナに寄ったのだが
そこの土産物屋の店員(アルジェリア人)が「日本のプレーヤーでは
相馬が好きだ」と言ったいたな。
なかなか良いところに目を付けると感心したものだが、今でもその
卓越したポジショニング、オーバーラップのタイミングの巧さは
一見の価値ありって感じだ。
最終ラインの踏ん張りと柏のシュートミスに助けられて何とか
前半は無失点に切り抜けた。
後半に入ると鹿島の動きも良くなってきてペースは五分五分
いや、やや鹿島よりって感じか?
ここで立ちはだかったのが柏の”最終ラインの主”洪であった。
とにかくポジショニングが上手い!
悔しいが成長著しい日本代表のリベロ、横浜の松田より上である。
恐らくJリーグNo.1のリベロだろう。
そしてもう一人の壁、薩川。
彼の特徴はとにかく速いこと。
かつて日本代表の守備の要であった井原は「スピードのあるFWが
嫌だ」と言っていたが、スピードのあるDFがこんなにやっかいだとは
改めて思い知らされた。
とにかく柳沢を止めまくっていたのだから恐れ入る。
はっきり言って日本代表に入れても良いのではないかと思えた程だ!
本山が投入されてリズムが変わるかと思われたが、一進一退の
様相は相変わらずである。
上手いこと本山のドリブルするスペースを消している。
そしてここでも薩川が効いていた。
しかし、一度だけペナルティエリアの中で本山の持ち味である
切れのあるドリブルが発揮された見事な切り返しに対応の遅れた
柏DFが思わず足を引っかけたのだ。
このシーン、どう見てもファウル、PKというシーンだったのだが
岡田主審は何故かファウルを取らずに流してしまった。
このシーンは鹿島サポーターの目の前だったので当然嵐のような
ブーイングである!
テレビで観戦していた柏ファンの友人も「あれは完全に引っかけて
いた」と…
他にもこの主審、柏贔屓では?と思われるシーンも幾つかあったが
これはファン故の贔屓目というやつであろう。
このPK見逃しは酷いが…
90分では決着が付かず延長戦へ。
さすがに夏場と違ってスタミナ切れで中盤スカスカのノーガード
の殴り合い状態になるようなこともなく、なかなかしまった試合を
見せてくれる。
ちょっと両チームともプレスが緩くなった分ゴール前まで行く
シーンは確かに増えたけどね。
延長戦も後半になると引き分けでも優勝が決まる鹿島はDF陣が
押し上げなくなり当然中盤は支配される。
さらに残り時間が少なくなると露骨な時間稼ぎをしだす。
選手交代をモタモタやり、ビスマルクはちょっと削られると
大袈裟に倒れ、なかなか起きあがらない。
コーナーキックを奪っても中に蹴らないでコーナー付近で笑える程
露骨な時間稼ぎのキープ。
これが鹿島サポーターの目の前だから当然誰もブーイングなんか
しない。
反対の柏サポーターの前でこれをやったら凄いんだろうな。
ちょっとそんなシーンが観たかったな。
で、タイムアップ。鹿島アントラーズ2ndステージ優勝!
しっかりと堪能させてもらいました。
帰宅後別の用事で柏ファンの友人と電話で話したのだが
「優勝は譲ったけど、柏の方が強いぜ。もう鹿島なんか怖くない」
と言っていました。
確かにシュート数、コーナーキックの数では柏の方が上回って
いたようですが、鹿島って結構いつもそういうチームだからねぇ。
言わせておきましょう。
さて、次はマリノスを倒して二冠を制覇して下さいな。
おっとその前に私はトヨタカップを観戦に行ってきま〜〜〜〜す♪