3月18日
もうすぐ台湾総統選挙が行われます。
同時に国民投票も行われます。
実はこの選挙&国民投票は台湾だけでなく日本にとってもとても重要な意味を持つものであるのに多くのマスコミの扱いはあまりに小さい。
ぶっちゃけ台湾は中国の一部となるかそれとも独立国としての道を選ぶかという最大で最後のチャンスなのです。
独立を選んだ場合は中国の侵攻もあり得る。
いや「台湾の独立は認めない」と以前から公言してはばからない中国共産党の態度からすると、チベットやウイグルで民族浄化を敢行する、或いは天安門事件を起こした組織の性格を考えると間違いなく軍事侵攻は非現実的な話ではないのです。
ただ、今は四年後の北京五輪を控えているため、また現在の経済成長状態を維持するためにはそうそう軍事侵攻は出来ない。
(もし軍事侵攻をした場合はおそらくアメリカとの戦争となるであろうから、そうなった際には日米の資本は間違いなく中国から撤退するであろうし、当然経済制裁もなされるであろう。そして五輪ボイコットも…いや、五輪そのものの開催さえ出来なくなるであろう)
つまり台湾が独立をするには五輪前のこのタイミングしか無いのが現実であるのだ。
例え中国との統一を選んだとした場合、今度は日本がのっぴきならない状況となるのだ。
それはどういう事かというと現在日本が輸入している石油の殆どは台湾海峡を通ってきている。
そこを中国に押さえられてしまうということなのだ。
つまり中国の胸先三寸でいつでも日本を干上がらせることが出来るということだ。
それがどれほど日本にとっての脅威であるのかは全くと言っていい程インフォメーションされていない。
考えてもみて欲しい。
太平洋戦争に日本が打って出た直接の原因を。
アメリカの経済制裁によって入手出来なくなった石油を確保するために産油国インドネシアを確保しようというのが原因であることは歴史の勉強でも習った常識である。
石油がなければ現在の生活をすることが出来ないことは誰でも分かっていよう。
そして中国に関してであるのだが、どういうわけか大手マスコミからネガティブな情報が殆ど流れてこないことに大いなる不信感を抱いている今日この頃である。
首相の靖国神社参拝にいちゃもん付けたりといったことは一応報道されてはいるがそんなコメントは「相変わらずだな」てな感じで何のインパクトも無い。
それよりビジネス面での日本企業の中国進出が目立つ。
少し前から家電等メーカーの多くは中国に工場を持ち、ここ最近は保険会社や金融が進出するニュースが流れてくる。
経済成長のめざましい沿岸部だけでも四億と言われる巨大マーケットを狙ってのものであることは明白である。
トヨタも中国に工場を造る等と日本経済界は中国進出に向かっていることは誰の目にも明かである。
財界や識者の「これからは中国だ」といったいった話も耳にたこが出来る程聞いている。
しかし、「ちょっと待て」と私は言いたい。
確かに中国の安価な人件費と巨大なマーケットは魅力であるが現在のような資金と技術の流出のしかたはあまりに無防備ではないかと。
まず技術流出の観点から言ってみると、日本が中国に対して持っているアドバンテージが機械等の工作技術であることは明白であろう。
中国に作られる日本企業の工場は世界最先端の日本の技術による工作機械が並べられることは当然であろう。
もしそれが工場ごと中国政府に接収され軍事技術に転用されたらという可能性も否定は出来ないのだ。
中国は法治国家ではない。
もっと小規模ではあるが、それに近いことは実際に行われているのだ。
日本の中小企業が中国に現地人と共同出資で工場を造り、開業したはいいのだが地元の役人からいちゃもんを付けられ、結局パートナーであったはずの中国人に工場ごと全部とられてしまったという事件は少なからずある。
勿論パートナーの中国人と役人はグルである。
内政面においても一党独裁ではあるが決して一枚岩ではない不安定な部分を抱えている。
それを解説すると長くなるので割愛するが、そういったネガティブな要素を利潤追求のために敢えて目をつぶっている現在の日本の財界、マスコミにもの凄い不安を感じるのだ。
少し前に友人が転職をした。
彼が新たに勤める会社は中国に工場を持っているという。
そこで私が普段から感じている中国に対するネガティブな印象を少しマイルドに伝えたところ予想通りというか、私の意見に対してはあまり素直に受け取りたくないといった態度を取った。
私は自分の意見を比較的はっきり言う方なのだが、それでも彼にはネガティブなことはマイルドにしか伝えなかった。
私以外の人間だったら…ネガティブなことは全く伝えないのかも知れない。
これは非常に怖いことではないだろうか?
現在の状況は約百年前に似ていると私は感じている。
上海が栄え、日本企業の多くが進出していた頃である。
まだ中国ではなく清であった。
多くの人は習っていても忘れているであろうが、日本軍が大陸に渡った元々の原因は単に現地邦人の保護のためである。
あまりにも治安が悪かったために…
もし現在、在中国邦人の全財産が凍結されてしまったら日本政府はどうするというのだろうか?
中国政府ならそのぐらいのことはどんな理由を付けてでも朝飯前でやってしまえるだろう。
ただ、現在では経済的、社会的なメリット、デメリットを考えれば明らかにデメリットの方が多いからやらないだけだと私は考えている。
私の考えは極端であろうことは自覚しているが敢えて言わせていただこう。
日本は、日本企業は出来ることなら大陸から資本を引き上げるべきである。
一刻も早く。
目の前の利益につられこれ以上大陸に足を踏み入れるべきではないのです。
もし踏み入れるのなら、いつでもケツまくって逃げられるようなスタンスで短いスパンでの関わりに限定すべきです。
おそらくまだまだ日本企業の中国進出は続くでしょう。
私の言葉は蟷螂の斧でしかないことは知っておりますが読んで頂いた方が一人でも、少しでも考えて頂けたら、そのきっかけとなれたらと願っております。