• 98年6月9日(火)続き

    ドイツの入国手続きをとる際、何だか話がスムーズに進まない。
    ドイツ人の管理官の英語の発音は聞き取りにくい上に私は結構 酔っぱらっていたのだ。
    奴ら結構怒っていたが何とか話は付き「今度来る時は酔っぱ らって来るな」ともっともな事を言われてしまった。
    まあ、私の方が悪いんだろうな、多分。

    乗り換えてベルギーのブリュッセルに着いた。
    しかし入国手続きとかそういった物は無い、EU内だから なのか。
    電車で市内に着き、駅を出てびっくりした。
    長距離列車の中継地点でもあり結構大きな駅と思われるのだが 日本にあるような駅前商店街が無いのだ。タクシーが並んで いるところは日本と一緒だが実に閑散としている。
    取りあえずコインロッカーに荷物を預け、そこいらを徘徊して みよう。
    古い建物が並びちょっと寂れた感じなのだがとにかく街並みが 絵になるのだ。
    しかし通行人がいないなあ。と思ったら周りに店は少ないので 住宅街らしい、しかも明るいとは言え夜8時過ぎなのだ。
    ブッリュッセルに関する情報は全く無かったので安全なのか 危険なのかそして何語を喋るのかさえ調べて来なかった。
    暫く歩くとブリュッセルには以外と黒人やアラブ系が多いのに 気が付く。移民か出稼ぎなのだろう。
    なるべく細い道には入らないようにはしていたのだが何だか 雰囲気の怪しい所に迷い込んでしまった。
    道端に目つきの悪いあんちゃんが屯していたりするのを見ると ちょっと身の危険を感じたりする。
    ここは隙を見せたらあかん、ときょろきょろせずにやや早歩き で進む、絵になる路地とかを見ても人が居るときは写真を 撮ったりはしないでとにかく歩く。空が曇っているので方向が 分からないのが辛い。
    路地に止まってる車に若者が何かをしている。見るとも無しに 見ているとどうやら車泥棒のようだ。やっぱ結構やばい所に 迷い込んでしまったようだ。バス停を見つけ適当にあたりを 付け何とか大通りに出た時は本当にほっとした。

    通りのカフェで沢山の親父が何か飲んでいる。どうもアルコール では無いようだ、親父達の顔と店の看板を見て納得した。
    彼らはアラブ人らしい。大きな声で談笑していた。
    通りにある地図を見て中心街と思われる所に向かう。
    そこで初めて分かったのだがどうやらブリュッセルでは フランス語が使われているようだ。

    さんざ歩いたのでいい加減疲れてきた。
    取りあえず手元にある少ない予算の中で宿を探すとしよう。
    しかもなるべく駅の側で。
    おあつらえ向きの所で結構怪しい親父のやっている怪しい ホテルを見つけた。
    部屋のドアは一応ちゃんと閉まるがトイレのドアは壊れていて シャワーも出が悪い。
    安ホテルってのはまあこんな物なのだろうな。
    シャワーを浴びてテレビを付けるとW杯の前夜祭をやっていた
    これを見るまでは多少余計なお金を出してでも直接フランス 入りして前夜祭を観るべきだったのではと、後悔していたが テレビで見ると何だかつまらなそうだったのでパリはホテル代 も高いらしいしまあ良いか。と言う気分になった。
    負け惜しみでは無い・・・と思う。

    今日はお休みなさい。 


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